公募プログラム
■本マークENGLISHがあるセッション
英語セッションとなりますので,進行・発表・発表スライドは英語となります.
■本マークENGLISHがないセッション
発表スライドは英語ですが,進行・発表は日本語となります.
なお,上級セッションは一部【English】へ変更させていただく可能性もございます.あらかじめご了承の上,応募ください.
シンポジウム ENGLISH 公募・一部指定 |
―シンポジウム― ロボット支援食道切除術は保険収載以降ハイボリュームセンターを中心に積極的に導入され,徐々に普及しつつある.一方,2022年に発刊された食道疾患ガイドライン第5版においては 胸部食道癌に対するロボット支援食道切除術については弱く推奨とされたが,明確な有用性を導く根拠はなく,今後の診療報酬の上乗せを目指す上でも,有力なエビデンスの蓄積が課題となりつつある.本セッションではロボット支援食道切除術の短期・長期成績を提示していただき,本術式の利点と課題を明らかにしていただきたい.
JLSSG0901試験をはじめとするアジアを中心に行われた臨床試験において,進行胃癌に対する腹腔鏡手術は開腹手術に対して長期成績における非劣性が示された.しかし,4型・大型3型胃癌,高度リンパ節転移症例などの高度進行胃癌における腹腔鏡手術の安全性や有用性は不明である.また近年の化学療法の進歩に伴い,術前化学療法後の腹腔鏡手術症例も増加しているが,そのエビデンスは未だ確立されていない.
本セッションでは,各施設における高度進行胃癌症例に対する腹腔鏡下胃切除術の適応や短期・長期治療成績を提示いただき,その課題について論じていただきたい. 日本胃癌学会,日本食道学会合同ワーキンググループによる多施設共同前向き試験の結果,食道胃接合部癌のリンパ節転移率に関するデータが集積され,至適リンパ節郭清範囲およびアプローチのアルゴリズムがガイドラインに提示されるようになった.一方で食道胃接合部癌の中長期的成績に基づいた治療戦略に関しては今後のデータ蓄積が待たれるところである.
本セッションでは各施設における食道胃接合部癌に対する集学的治療,リンパ節郭清範囲,アプローチ法,食道・胃切除範囲等に関して中長期的成績を報告していただき,治療戦略を示していただきたい. 炎症性腸疾患(IBD)の治療は,抗炎症薬,免疫抑制薬,生物学的製剤などの進歩した薬物が利用され,症状の改善や再発の予防に効果をもたらし,手術適応も大きく変遷した.一方で外科的治療の役割は,内科的治療に反応しない場合や合併症の存在する患者においてその重要性を増している.また,外科手術は,炎症性腸疾患の緊急治療としても適用され,腸管の閉塞や出血などの合併症を解消するために行われる.
本セッションでは,IBDの外科治療の意義を検討し,特に手術適応,術前管理,術後合併症の予防,管理の工夫,術後再燃に対する取り組みなど幅広く提案・議論していただきたい. 局所進行直腸癌は大腸癌の中でも手術的難度が高く,いまだ標準的手術アプローチは確立されていない.特に近年はロボット手術やTaTMEといった経肛門アプローチによる手術も行われるようになり,低侵襲手術といえども,施設によって選択されるアプローチは異なるのが実情である.一方で化学療法・放射線治療など前治療を行う施設や手術先行の施設もある.
本セッションでは,各施設における局所進行直腸癌に対する低侵襲手術やその治療成績を示して頂き,局所再発・遠隔転移低減に向けた各施設の取り組みや治療戦略を紹介していただきたい. 大腸癌手術のなかでも横行結腸癌に対する手術はいまだ定型化されておらず,アプローチおよび術式に関しては症例及び施設によって異なるのが現状である.横行結腸癌手術ではsurgical trunk周囲での操作,リンパ流に応じた郭清・CME,近接している重要臓器の温存,膜構造が複雑さもあり,難易度が高い.
本セッションでは,各施設の横行結腸癌に対する手術における安全なアプローチ法,郭清法,吻合法について,そのコツおよびピットフォールとその対策についても示していただきたい. 胆道癌治療においては治癒切除が唯一,長期生存を期待し得る治療法であるとされる.一方で胆道癌は術前進展度診断が難しく,R0切除のための至適切除ラインの設定が課題である.近年では血管合併切除を伴う拡大手術の導入により進行癌においても外科切除率は向上してきているが,その一方で拡大手術の適応範囲は不明確な部分も多く,またその術後成績も未だ満足すべきものではない.
本セッションでは,胆道癌の外科治療の現状を把握し,外科的切除限界の追及に加え,術前術後化学療法,ゲノム医療,免疫チェックポイント阻害剤,肝移植といった多方面からのアプローチを視野に入れた将来展望について議論していただきたい. わが国で行われたRCT(Prep-02/JSAP-05)試験を受け,切除可能膵癌に対して術前化学療法を行うことが提案されている.しかしながら,80歳以上の高齢者やPS不良例での治療効果は明らかではく,早期膵癌stage 0,stage I膵癌に対するエビデンスも十分ではない.また,予後不良因子とされるCA19-9高値のbiological BRに対する術前化学療法については再考の余地がある.
本セッションでは,切除可能膵癌に対する各施設での術前化学療法の適応と取り組みおよび治療成績を提示いただき,術前化学療法の予後改善効果を最大化する方略について議論いただきたい. 消化器外科分野におけるロボット支援下手術は2018年4月に胃癌・直腸癌・食道癌で保険適用となり,その適応は肝胆膵外科領域まで急速に拡大している.ただしその中にあっても,病期や術式の制限や厳しい施設基準が設けられており,また既存技術を超える有用性のエビデンスは十分とは言えず,2022年の保険収載では,本術式は胃癌を除いて腹腔鏡手術と同点数にとどまっている.
本セッションでは,施設基準やコストの面から実施できる施設が限られている中で,肝胆膵外科領域におけるロボット支援下手術の各施設における現状を提示いただき,今後の肝胆膵外科手術にもたらすロボット支援下手術の展望につき議論していただきたい. |
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ビデオシンポジウム 公募・一部指定 |
食道癌手術の治療効果を高めるためには十分な上縦隔リンパ節郭清が必要となる.その一方で術後反回神経麻痺は声帯麻痺や嚥下機能障害による術後肺炎の発生など,重篤な合併症の誘因となるだけでなく,長期のQOLにも影響を与えるため,郭清における精度と機能温存のバランスが重要である.近年の内視鏡手術の普及やロボット支援手術の導入により,拡大視野効果による上縦隔・頸胸境界部の外科解剖の共通理解が進み,精緻な手術操作が可能となってきた.
本セッションにおいては,各施設における手技や工夫についてビデオとともに紹介していただきたい. 2018年に胃癌に対するロボット手術が保険適用となって以来,多数の施設で導入されている.本術式は安定した繊細な動きと精細な3次元画像を兼ね備えることにより精緻な手術操作を可能にするが,腹腔鏡手術に比べ,少ない鉗子での術野展開の困難性や手術時間の延長,コスト高,教育の困難性などのクリアーすべき問題は少なくない.これらの問題に対しては,施設ごとに様々な方法での最適化が図られて入るものの,胃癌ロボット手術の定型化がされたとは言い難いのが現状である.
本セッションでは,各施設における胃癌ロボット手術最適化のための工夫を具体的に提示いただき,その有用性について論じていただきたい. 2022年度の診療報酬の改定で,結腸癌に対するロボット支援手術も保険適応となり,難易度が高いとされるSurgical trunkの郭清が必要とされる進行右側結腸癌に対しても積極的に行われている施設も多くなっている.その一方で,ポート配置,アプローチ法,再建方法などは施設によって異なっているのが現状である.
本セッションでは各施設における定型化されたアプローチ法や腹腔鏡手術と比較したメリット,コツやピットフォールなどについてビデオを供覧し,その手術成績を含めて報告・検討していただきたい. 炎症性腸疾患に対するMISについて最新のガイドラインでは,手術技術が担保できれば推奨されるようになった.しかし,炎症性腸疾患では癒着や炎症による組織変性があるにもかかわらず,病勢コントロールと機能温存を両立させるため高度な技術を必要とされる.MISの実施には熟練した手術チームおよび手術設備の整った施設での実施が必要と考えられる.
本セッションでは,各施設の現状と取り組みから将来進むべきMISの展望について示唆するような内容を発表していただきたい. 腹腔鏡下肝切除は良好な短期成績と安定した長期成績を背景に近年急速に発展し,普及が進んでいる.一方で高難度肝切除においては一歩間違えれば術中大量出血や重大な術後合併症をきたしうるため,動作制限の多い腹腔鏡手術においていかに安全・確実に高難度手術を実施するか,十分考慮する必要がある.
本セッションでは,拡大視効果と気腹による静脈性出血の低減といった腹腔鏡手術のメリットを最大限に生かしつつ高難度腹腔鏡下肝切除を安全に行うための定型化の工夫と均てん化について各施設の取組みを発表して頂きたい. 薬物療法の進歩に伴い集学的治療の中での外科治療の役割は進行癌を中心にその必要性を増しており,局所進行胆道癌・膵癌においても,手術適応は拡大されつつある.このような局所進行例においては門脈もしくは動脈の合併切除と再建を要することが多く,十分な経験と高度な技術が要求される.
本セッションでは,各施設における血管吻合手技,周術期管理等の工夫,術後短期成績について議論していただきたい. 膵頭十二指腸切除術は,がん腫の種類・進行度,患者の耐術能に加え,施設の規模や手術チームの習熟度などを考慮して個々で異なったアプローチ法や再建法が選択されている.腹腔鏡手術およびロボット支援手術は開腹手術と比べて低侵襲であることが利点とされるが,特有の視野展開・手術手技,長時間手術,安全性の確保など課題も多い.
本セッションでは,現在限られた施設でのみ施行されている腹腔鏡下あるいはロボット支援膵頭十二指腸切除術の手技における工夫を提示いただき現状を総括するとともに,今後の展望と課題について議論していただきたい. |
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パネルディスカッション 公募・一部指定 |
―パネルディスカッション― 胃癌に対するロボット手術は2018年の保険収載から5年以上が経過したが,手術数は増加の一途をたどっている.保険診療下でのロボット胃切除導入に関してはJSESからの施設条件に加え,年間胃癌手術50例以上という厳格な施設基準があるものの,本術式導入施設は年々増加している.一方で,ロボット胃切除は腹腔鏡下手術と比較してさまざまな相違点があり,施設基準をクリアーした施設すべてにおいてロボット胃切除がfitするのかは不明である.
本セッションでは,ロボット胃切除が,施設面,費用面,教育面等,本邦の様々な病院形態に合致するのか否かについて,各施設の意見を提示していただき議論していただきたい. 術前化学放射線治療+食道切除後の補助療法として免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の有用性が示され,術前治療後の食道切除術後にもICIの保険適用が承認された.一方,本邦ではシスプラチン+5-FU+ドセタキセルを用いた3剤併用術前化学療法(NAC)の有効性が示され標準治療となったが,NAC+手術後のICI投与の有用性についてはあきらかではない.
本セッションでは術前治療後根治切除を施行した食道癌症例におけるICIを用いた補助療法の功罪について,各施設での現状と治療成績を議論していただきたい. JCOG0212ではTME vs TME+側方郭清の非劣勢は否定されなかったが,側方領域の再発抑制に対する有効性が示唆された.側方再発症例に関しては側方郭清で治癒可能な症例もある.一方で進行直腸癌・側方再発症例に対する手術では機能温存と癌の根治性の双方が求められるため,側方リンパ節郭清は詳細な解剖学的認識と精緻な手技が必要である.
本セッションでは,側方郭清の適応や集学的治療を含めた治療成績を報告・検討していただき,初発・再発症例に対する側方郭清の意義を問う. cStageII以上の局所進行下部直腸癌に対する標準治療は,本邦では依然としてTME+両側側方郭清であるが,近年は術前化学放射線療法や術前化学療法,またTotal neoadjuvant therapy (TNT)など,様々な術前治療が各施設で導入されている.その一方で,術前治療については,外科治療のタイミングを逸する可能性,術前治療による根治性や合併症増加については未だ議論の余地がある.
本セッションでは,局所進行下部直腸癌に対して各施設が取り組んでいる術前治療とその治療成績を示して頂き,今後の治療戦略構築の一助としたい. 大腸癌肝転移に対する治療の第一選択は治癒切除であるが,腫瘍数が多い場合や肝外転移を有する場合などは,仮に肉眼的に治癒切除をなしえたとしても切除後の長期予後が不良であることが多い.そのため,技術的には切除可能であるが腫瘍学的には予後不良なBorderline resectable大腸癌肝転移には術前化学療法後の切除を行うことが多いが,その定義や治療戦略の確立にはさらなるエビデンスが必要である.
本セッションでは,Borderline resectable大腸癌肝転移の定義,至適術前化学療法,腫瘍条件,バイオマーカーを考慮した至適治療戦略について幅広く議論していただきたい. Child Bの肝細胞癌(HCC)では肝予備能低下のため肝切除が困難な症例が多く,分子標的薬も積極的に使用し難いため治療選択肢が限られるのが現状であるが,一方で腫瘍条件(ミラノ基準または5-5-500基準)を満たせば肝移植成績は良好と考えられる.実際に肝移植は切除不能肝癌の有用な治療選択肢の1つであるが,本邦の肝癌診療ガイドラインにおける肝細胞癌治療アルゴリズムでは肝予備能がChild Cで肝移植が適応となっている.また,肝移植の保険適用としては,肝細胞癌治療の肝移植は依然として未認可であり,肝硬変治療としての肝移植のみが認められており,その際,肝細胞癌併存条件が記載されているにとどまる.
本セッションでは,Child BのHCCへの適応に関し,これまでの経験や治療成績をもとに議論していただきたい. |
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ワークショップ 公募・一部指定 |
―ワークショップ― 近年の化学療法の進歩によって,切除不能進行胃癌に対するコンバージョン手術を選択する機会が増加している.後ろ向き研究ではコンバージョン手術は比較的良好な治療成績が報告されているが,仮に手術が施行できても予後不良である症例も少なくない.コンバージョン手術の適応となる切除不能進行胃癌は,遠隔転移の状況,治療効果等は多種多様であり,適切な化学療法レジメンの選択,手術のタイミング,術式などの治療ストラテジーについては個別化されるべきかデータ蓄積が切望される.
本セッションでは,各施設における高度進行胃癌に対するコンバージョン手術の適応の絞り込みや治療ストラテジーなど,治療対象群の個別化について論じていただきたい. 上部消化管癌手術では術前からサルコペニアを認める症例も多く,その対策として周術期の栄養療法やリハビリテーションによる介入の有用性が報告されている.また術後のフレイルが予後に与える影響も考えられるため,根治切除術後の栄養状態や筋肉量を維持することは重要と思われる.
本セッションでは上部消化管癌に対するこれら周術期支持療法の方法や有用性について短期成績や中長期成績などを議論していただきたい. 社会の高齢化にともない,高齢者に対する上部消化管癌手術も増加の一途をたどっている.高齢者は身体機能や臓器機能低下に加え,併存症を高率に有しており,高齢者に対する手術は術後合併症発生や術後のQOL低下も考慮した治療戦略が必要である.
近年の上部消化管癌に対する胸腔鏡・腹腔鏡手術,ロボット手術などの低侵襲手術に加え,噴門側胃切除,幽門輪温存手術などの機能温存手術は上部消化管手術の低侵襲化ならび術後QOL維持に期待され,普及しつつある. 本セッションでは更なる低侵襲化ならびに機能温存を目指した上部消化管癌手術について,各施設の新たな試みやその治療成績について紹介していただきたい. 大腸癌のバイオマーカーとしてのKRAS,BRAF,マイクロサテライト不安定性(MSI)は,予後や化学療法の効果予測に重要な指標である.また,昨今は,抗がん剤効果予測,再発予測に関連してctDNAが脚光を浴びている.本セッションでは,これらのバイオマーカーを中心に,術前治療,放射線治療,手術,術後化学療法などの治療選択とその成績や,さらなる新規バイオマーカーの可能性も含めて,各施設に発表いただき,議論を深めたい.
大腸癌の再発,局所再発症例に対しては,免疫療法を含めた抗癌剤治療が発展し,さらには,局所療法としてのRFA,重粒子線が保険収載された.現在これら進行癌症例に対しては,各施設において,さまざまな集学的治療が行われているが,治療方針についてはいまだコンセンサスが得られていない.
本セッションでは,各施設における遠隔再発,局所再発に対する治療戦略とその適応・成績を報告していただきたい. 直腸癌は免疫チェックポイント阻害薬,total neoadjuvant therapyなどの集学的治療により,従来の肛門温存からWatch & Wait,局所切除などの臓器温存が脚光を浴びている.一方,他臓器合併切除など拡大手術により予後延長を期待できる症例も存在し,その意義も注目される.
本セッションでは,日本の直腸外科医はどちらを目指して勉学・修練に励むべきかについて,早期直腸癌に対する縮小手術から局所再発直腸癌に対する拡大手術まで各施設の取り組みと成績を検討いただきたい. 新規薬物療法の出現に伴い,Borderline Resectable (BR) HCCの概念の確立が急務となっている.また,BR-HCCに該当する肝癌の治療選択肢は必ずしも切除のみではないため,様々な角度から予後向上のためのより洗練された治療戦略を立てる必要性がある.
本セッションでは,BR-HCCの定義,提言やその検証,BR-HCCに対する治療方法をNAC,up front手術,TACEなどの観点から討論していただきたい. 肝癌治療において,肝切除は肝機能が許す限り局所制御に優れた最も確実な治療法であるが,内科治療と比べて侵襲が大きく手術後に肝不全を発症すると致命的である.一方で近年,腹腔鏡・ロボット支援肝切除が急速に広がり,肝機能不良例においても良好な局所制御と早期回復を実現しうるという報告が散見される.
本セッションでは,高度肝機能不良例でも低浸襲手術であれば安全に施行可能かというClinical Questionに対し,腹腔鏡・ロボット支援肝切除時代における肝機能から見た術式選択について,あらためて議論していただきたい. |
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横断的企画 公募・一部指定 |
近年,さまざまな分野で人工知能(AI)が注目され,外科領域においても医工連携によりAIが応用されつつある.本セッションにおいては,消化器疾患領域におけるAIを導入した術前リスク・予後評価,解剖構造の表示と手術ガイダンス,蛍光イメージングとの融合,教育や手術の遠隔指導など,消化器外科手術の安全性と予後向上にAIを積極的に活用した研究や取り組みについて発表していただきたい.また,消化器内視鏡や放射線・病理診断にAIを用いた報告などについても歓迎する.
消化器外科にロボット手術が広く導入され,次代の外科医にとってはごく一般的な手術手法になると予想されるため,若手外科医に対する今後の教育は重要な課題である.ロボット手術手技が導入された現在,次世代へ技術を継承しようとする現在のタイミングでどのような工夫が必要か.Digital Transformation(DX)やVirtual Reality(VR)ゴーグル活用の可能性はあるか.開腹手術の教育とのバランスをどうとるべきか.
本セッションでは,ロボット手術時代における消化器外科教育に関する演題を広く募集する. 多様性が求められる現代社会で,どのような外科医を目指していくべきなのだろうか?女性外科医が妊娠・出産・育児などのライフイベントを乗り越えていくことの困難はしばしば議論に挙げられるが,それらの困難は本来女性個人だけのものではなく,男性も含めて社会全体で共有すべきである.また,さまざまな事情を抱えた外科医たちをマネジメントすべき立場の外科医も過去のやり方では通用しないという困難に直面しており,目指すべき外科医のあり方というのは,実はすべての外科医にとって共有すべき課題と言っても過言ではないのかもしれない.
本セッションにおいては,性別や年齢に関係なく全ての外科医が自分の目指す外科医になるためにどのようなロールモデルが望まれるか,性別・年齢を超えて様々な立場から議論していただきたい. 現在,消化器外科領域のがん治療においては,外科手術に加えて化学療法・放射線療法・免疫療法を組み合わせた集学的治療が重要となってきているが,これらの治療を行ってもすべての患者さんを救うには限界があるのが現状である.
基礎研究の成果を診断・治療の開発につなげるトランスレーショナルリサーチは,がんそのものを解明し,がんの予後改善という究極の臨床的課題を解決する手段となりうる. 本セッションでは,消化器外科領域における基礎研究やトランスレーショナル研究の最新の研究成果について提示して頂き,議論を行っていただきたい. 現行の臨床研修制度が施行されて以降,地方からの医学部卒業生の流出や都市部への流入が顕著になり,全国各地での外科医の不足・偏在が問題となっている.このことは地方における医師不足という人的問題に加えて,若手外科医に対する外科手術教育の劣化や,次世代における外科医療の質の維持の困難性など,未来に向けて多くの問題点が存在する.
本セッションにおいては,これらの解決策として,オンライン診療や遠隔画像診断などの「遠隔医療」の応用や,地域枠の修学生への教育など,各施設が色々な側面より取り組んでいる工夫について提示していただくとともに,最終的には消化器外科医の減少を食い止めるための方策となりうるかなどについてまで議論を深めていただきたい. 高齢者は手術リスクが大きいが,抗癌剤に対する副作用の発生・重篤化のリスクも高い.その意味ではガイドラインに示される周術期治療をそのまま適応可能だろうか.例えばborderline resectable膵癌には術前化学療法が導入されることが多いが,高齢者にはむしろ手術単独治療の方が望ましい可能性はないだろうか.予防的性格の強い,境界域悪性病変に対する手術は本当に超高齢者に必要だろうか.臨床試験,臨床治験の対象とはならない高齢者消化器癌診療においては,このようにさまざまなクリニカルクエスチョンが存在する.
本セッションでは,高齢者消化器癌診療における最適化に向けて,自験データを基にしたさまざまな報告を募集する. |
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要望演題
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要望演題ビデオ
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専攻医セッション 公募 |
応募条件
※共同演者にご登録につきましては指導責任者等を含めて2名までとせていただきます. |
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一般演題 公募 |
ご投稿の演題についてのカテゴリーを,部門・疾患・内容から各1つづつ選択してください. 【部門】 【疾患】 【内容】 |
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学部学生・初期研修医・ メディカルスタッフセッション 公募 |
※初期研修医とは,投稿時点で卒後2年目までの初期臨床研修の方をさします. |
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※プログラムは変更になる場合もあります.